Ancient calligraphy

かつてこの国を生きた知識人による名筆は、後世になり書道の手習や鑑賞として多くの人々に愛され、現在まで遺されました。それが古筆であり、単なる古いものではなく、そこに美しさがあることが求められます。

古筆はもともとは冊子や巻物として保存されていましたが、次第に切断をされ保管・鑑賞されるようになりました。それが「古筆切」(こひつぎれ)と呼ばれます。

古筆にはその伝来によりそれぞれの名称がございます。

・『高野切』や『石山切』のように所蔵された場所に由来するもの

・『本阿弥切』や『了佐切』のように誰が所有していたかに由来するもの

・『藍紙本万葉集』のように料紙の種類に由来するもの

その他、書写された寝ないによるものや、分割した地名にちなむものなどがございます。